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まずは御社の業務内容及び業界についてお聞かせ下さい。
本社は大阪特殊硝子株式会社といい、創業1890年のガラスメーカーです。主に、照明用、光学用、医療用、工業用ガラスを取り扱っており、上海現地法人:石木光学技術(上海)有限公司はプロジェクター用リフレクターを生産しております。このプロジェクター用リフレクターを生産しているのは世界でも数社しかなく、幣社の製品は世界有数のシェアを誇っています。ガラスはメーカーにより原料や配合量が異なり、それぞれのメーカーが独自のガラスを製造している状況です。弊社も今までに「OTI」や「OTA」といった耐熱性に優れたガラスを次々と開発し、特許も取得しております。現在「OTR」という、更に耐熱性に優れたガラスの特許を申請中です。
世界で数社とは超ニッチな業界ですね。そんな御社が上海に進出されたきっかけは何だったのでしょう?
もちろん低コストを実現することが目的です。しかし、それだけではなく弊社がターゲットとしているランプメーカーや組立メーカーも中国に進出しつつあったこともきっかけの一つです。現在弊社の製品は90%が日本向けに輸出しておりますが、将来は中国国内での需要が高まると見込まれます。
プロジェクター用リフレクターというとかなりの精度を要求されると思いますが進出時は苦労も多かったのではないですか?
弊社の製品はとにかく熟練の技術とナノ単位までの精度が要求されます。そのためしっかりと準備をしていったつもりではありました。しかし、いざ生産を開始するとどうしても日本と同じようにはいきません。その原因は意外にも水と空気にありました。ガラスは非常にデリケートでまるで生き物のようです。水や空気がきれいでなくては汚れがついてしまいますので、浄水設備等を整えるのに約半年の時間を要しました。
またメーカーとしては珍しく、アフターサービスまで自社で行っています。さらに技術部と営業部以外にコンサルトエンジニアリング部(銷售技術部)という部門を設けているのも特徴です。これは世界中のアマダグループで展開しているものですが、機械を技術的に理解し、且つお客様への営業的な動きも行う部門です。特に問題がなくても定期的にお客様のところを巡回して、作業のコンサルティングを行う。「棚を作って器材を整理しましょう」、「金型を錆びないように管理しましょう」といった改善点を書面にして提案したり、お客様の立場から技術部へのフィードバックも行います。板金の技術は、最終的には作る人間の微妙な扱いで差が出るものなので、そこをフォローするのが目的です。
熟練の技術や製品の精度を中国でも維持するために御社ではどのような取り組みをされていますか?
プロジェクター用リフレクターはガラスの原料を溶解させた“るつぼ(坩堝)”からガラス原料を取り出して金型に流し込み、プレスをした後、反射部分を蒸着して製品となります。るつぼから一定量の原料を取り出し金型に流し込む作業は、長年の経験が必要となります。まさに職人技です。上海工場では毎年5人程の社員を一年間日本の本社工場と同じ工程をみっちり研修させるようにしております。また、非常に神経を使う作業ですので、こまめに休憩を取らせる等作業者が集中してできるよう環境を整えております。
まさにハイテクとローテクが一体となった産業ですね。最後に御社の今後の展開についてお聞かせ下さい。
上海工場は基本的には日本工場のコピーの役目を果たしていますが、今後は別の分野にも挑戦していきたいと思っております。光学ミラーの分野はナノ単位までの精度が要求されるため非常に難度が高いですが、その技術を持って今度は照明ミラーの分野に参入して参ります。また、弊社の特徴として、プレスから蒸着までの作業を社内で一貫して行っております。そのため、品質、納期、コストが安定しておりますので、この強みも引き続き発揮していきたいです。
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