NC:高千穂上海さんの業務内容について教えてください。
武川氏:電気・電子部品およびその材料を主に日本から仕入れ、中国国内の各メーカーに販売しています。携帯電話やゲーム機、家電に至るまで、扱いアイテムは広範囲に及びます。弊社は主に日本の本社から仕入れていますが、本社の仕入先は3000社以上。中国での得意先も300社以上あり、アイテム数も非常に多いです。
NC:管理が大変そうですね。SAP B1を導入された経緯は?
武川氏:会社設立から6年経ちました。スタッフも1桁から50名ほどに増え、従来の単純なシステムでは業務の規模に合わなくなったので、100人程度の中小企業に適しているというSAP B1を導入することにしました。また、以前のシステムは販売と会計のデータが連動しておらず、その統合に伴う煩雑な手作業も多かったので、販売と会計の一体化により業務の効率化を図りたいと考えました。
NC:他社商品と比較検討して、SAP B1に決めた理由は何ですか?
東條氏:日本の本社でSAPのR/3という大規模なERPパッケージを使用しており、ブランドへの信頼性も当然ありましたが、一番の決めてはマルチ言語対応ですね。SAPは英・中・日はもちろん、ポーランド語やチェコ語など、かなりマイナーな言語まで対応しています。すでにこれらの国には進出をしておりますので、将来的にはそれぞれの現地で導入をすることを考えています。
NC:実際の導入と菱通社によるカスタマイズのご感想は?
武川氏:07年4月にSAP B1導入を決定し、08年1月から実際に稼動を開始しました。開発期間は菱通さんのコンサルタントと綿密にコミュニケーションを行いました。業務フローを新しいシステムに合った形に修正する作業を行うと同時にシステムへのさまざまな希望を出し、それに対する菱通さんの提案をひとつずつ積み上げて、カスタマイズしてもらいました。結果的に帳票を30件ほど新規で開発しました。
東條氏:我々の要望がかなり多かったのですが、菱通さんはとても粘り強くサポートして下さいました。システム開発にはコミュニケーションが欠かせません。菱通さんのコンサルタントは日本語が堪能で、非常に助かりました。地場企業によるカスタマイズでは難しかっただろうと思います。
NC:当初の目的である販売と会計の一体化、効率化以外にメリットは?
武川氏:販売から会計までの計数が自動的に一本化でき、手作業が削減されたので、ミスが発生する可能性も減りました。主要な受発注管理や会計処理以外にも、納期確認や個別の顧客管理など、複数の部門が状況を即座に把握できるようになり、会社全体の業務効率も上がりました。データをエクセルにダウンロードでき、検索や集計機能も使えるので、売上の集計や得意先ごとの売上分析などが容易で、管理上も非常に有益です。また、J-SOX法に対応する必要もありましたが、SAP B1導入にあたって業務内容を改めて明文化したので、内部統制の実態を把握し、それを強化すべきタイミングにマッチしていたと思います。
NC:最後に、今後のSAP B1活用の展望と要望についてお聞かせください。
東條氏:ネットワークはMPLSという専門回線を使い、サーバーは香港においています。今後、上海以外の中国現地法人でも利用したいという展望もあります。将来の事業発展と、それに伴うネットワークの拡張を考えると、やはり世界中で使われているERPにして良かったと思いますね。 |